肌に炎症が起こった後、シミが出来てしまう場合が多々あります。
これは顔に限ったことではなく全身どこにでも出る可能性がありますが、顔はニキビが出来やすい場所なので、ニキビによる色素沈着がシミになることが非常に多いです。
また、クレンジングや洗顔、タオルや寝具での摩擦、男性ならヒゲ剃りなど刺激によるダメージで知らず知らずのうちに炎症が起こりやすい場所でもあるので、注意が必要ですね。
場合によっては刺激の強い化粧品で逆に炎症が続いてしまうこともあるので、化粧品選びには細心の注意が必要です。
炎症後色素沈着ができるのは?
皮膚に炎症が起こり、炎症が治まったあとでも色素沈着が起こることを炎症後色素沈着といいます。
虫刺されの痕が残りやすい人と残りにくい人とがいますが、体質的にメラニンの多い人は色素沈着が起こりやすいと言われています。
民族的には黄色人種のほうが色素沈着が起こりやすく、茶褐色のシミが出来ることが多いです。
炎症は活性酸素の発生を呼ぶので、メラノサイトが刺激されてメラニンを大量に生成するのが原因です。顔の炎症性色素沈着の代表的なものはニキビで、思春期にニキビになった痕がシミになって悩まされた人もいるでしょう。
炎症の規模や状態によって、形状も大きさも数もマチマチになります。
炎症後色素沈着は慢性化すると厄介
炎症性色素沈着には、一時性のものと慢性のものとがあり、慢性になると消すのがかなり難しくなります。
ほとんどの場合は一次性のものなので、多少時間がかかったとしても、何もしなくても自然に消失する場合が多いです。
虫刺されや火傷などの外傷は、同じ場所にそう何度も起こるものではありませんよね。
こうしたものは一時的に現れても消えやすいですが、同じ場所に繰り返し何度も炎症が起こると、慢性化する場合があります。
多いのは、アトピー性皮膚炎による炎症、同じ部位に繰り返し出来るニキビなどの他、間違ったスキンケアなどによる慢性的な色素沈着です。
ひどい日焼けも炎症性色素沈着を引き起こしますので、何度も同じ場所を日焼けするようなことのないよう注意が必要です。
炎症がシミになる原因
皮膚が炎症を起こすと、活性酸素が大量に発生します。
活性酸素は細胞を攻撃するので、守るためにメラノサイト刺激物質が放出され、メラニンがどんどん作られます。
炎症が終わっても作られたメラニンは処理が終わるまで長い時間がかかるため、皮膚に残るとシミになって見えます。
それでも徐々に薄くはなっていくものですが、炎症の度合いが大きかった場合には、メラノサイトがずっとメラニンを作り続けてしまう場合もあります。
大量のメラニンが真皮にまで入り込むと、消すことはかなり難しいシミとなります。
また、炎症の度合いだけでなく炎症が起こった深さによっても残りやすさには違いがあり、皮膚の深い部分で障害があれば残る可能性が高くなります。
化粧品などの成分は、そもそも肌の奥深くまで浸透するように作られていますので、合わない成分でも一気に深くまで浸透してしまいますので、万が一問題があるようなら即刻使用を止める必要があります。
アルコール類やオイルが合わない場合もありますし、合成香料や保存料などが刺激になる場合もあります。
敏感肌は炎症が起こっている肌
生まれつき敏感肌の人や、加齢によって敏感肌になった人の肌は、ごく小さな炎症が常に肌の内部で起こりやすい状態になっています。
一般的にゆらぎ肌などと言われますが、表面で見てもわからないくらい細かい炎症が絶えず起こっていて、そこでメラニンがずっと作られ続けている場合が多いのです。
敏感肌は同年代の人より老化して見える枯れ肌と言われることが多いですが、それはこの小さな炎症が原因なのです。
ケアするためには、まずこの炎症を抑える作用のある化粧品を選ぶ必要があるでしょう。